ねぇ…先生。。
授業後。
部活がない未来と軽い足取りで調理室に向かう。
調理室の前に着くと中から微かに話し声が聞こえた。
私と未来は中の会話に耳を傾ける。
「ねぇ―っ せんせー!!」
あ…この甘ったるい声聞いたことある。
「この声って先生につきまとってる1年の子だよね?」
未来は小さな声で囁く。
そう…この声は1年生の小山さん。
前、先生が言ってた。
『小山っていうのが1年にいるんだけどすげぇつきまとってくるんだ。』
って。
それに私も何度か見たことがある。
廊下や階段
調理室の前や職員室の前で。
きっと小山さんは先生のことが好きなんだよね…?
昔、先生に片思いしてた私には分かる。
少し遅れて先生の声。
『あ?なんだよ…??』
すごく適当に言う先生。
ちょっと冷たい気がする。
「先生は彼女いるの…??」
小山さんが先生の腕を掴んでいるのが想像できる。