ねぇ…先生。。




『小山……。』


声で分かるよ??


先生は小山さんを傷つけずに言葉を選んで
断ろうとしてるよね…?



「先生……。


困らせてごめんね。


なんか思い切って告白してよかったよ…。


すっきりした。


じゃあ私、帰るね。」


小山さんが急いで入り口に向かう足音が聞こえて私と未来は慌てて隠れる。



私たちが隠れるとちょうど小山さんが調理室から出てきた。



その小山さんの目からは大粒の涙がこぼれていた。



本当に好きだったんだね…先生のこと。



そのまま小山さんは私たちが隠れているところの前を通り消えていった。



「すごいね…あの子…。」


未来はそう言いながら立ち上がり
調理室の方へ歩いていった。



私も慌てて立ち上がり未来の後を追う。



調理室に入ると先生は頭を抱えてイスに座っていた。




『おう…お前らか。』


先生は私たちがいるのに気づき顔を上げる。



でもいつもよりも元気がないのを感じられる。





< 132 / 307 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop