ねぇ…先生。。
【ガラガラ】
半年近く触らなかった調理室のドアは前よりも少し重くなった気がした。
「「しつれーします」」
私と未来は声をそろえて調理室に入って行く。
懐かしい匂い…。
ガスのような、
油のような、
調味料のような…。
いろいろな匂いが混ざっている。
そしてイスを並べてその上で寝ている先生。
あのころと何も変わってない。
変わってしまったのは
私と先生の心だけ……?
『ん~って…?!?!
なんでお前らがここにいんの?』
先生は上半身を起こして私と未来を交互に見る。
「先生!久しぶり!!」
私は少し頭を下げる。
『お前ら2人がここに来るのいつ以来だっけ…??
なんか懐かしいよな。』
先生は乱れた服装を直し調理室の机に座る。
「そうだね。
ホントいつ以来だろ?」
私は黙ったまま調理室の奥まで歩いて行く。