ねぇ…先生。。





『すごいな!!

俺ら3人、みんな同じ高校行くのか。』


お兄ちゃんは笑っている。



『あれ?兄貴もあの学校なんだっけ?』


なんて笑い合っていた。


久しぶりに3人揃った私たち。


仲の良さは前と変わっていなかった。

いや、むしろもっと仲が良くなっていたかもしれない。



ねぇ…先生。。


今、私笑えてるよ?

先生がいなくてもちゃんと笑えてるんだよ。



ねぇ…先生。。


先生は私のこと褒めてくれる?


『零は偉いな。

俺がいなくてもちゃんと前に進めてる。』

って褒めてくれますか?


でもね、先生…??


まだ1歩しか進めてないんだよ。


先生がいたら、


先生と一緒なら何も怖くないんだ。


今、先生がいてくれたらもっと良かった。


お兄ちゃんのことも、

隼人のことも、

先生に笑って話したい。



「ほら?私たち仲良いでしょ?」

って自慢したい。


まだ臆病な私にはそんなことができるはずがない。



先生は


私に本当の幸せを教えてくれた。


本当の友達の大切さを教えてくれた。



他にもたくさんのことを先生に教えてもらったんだよ?


でもまだ未熟な私には先生が必要です。



お兄ちゃんがいても、
隼人がいても、

先生がいてくれないと私の本当の笑顔は戻らないと思うんだ。



ねぇ…先生。。


先生はもう私と肩を並べて歩いてくれないんですか?


先生の笑顔が私にだけ向くことはないんですか?



先生…答えを教えて下さい…。









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