ねぇ…先生。。
恐怖
「零?!早くしないと遅刻するよ!!」
玄関の方から未来の声が聞こえる。
「準備できたよ!!」
私は大声で叫び返す。
今日は1ヶ月後に迫っている卒業式の練習日。
『零は遅刻するかもしれないから向かえに行く。』
と、昨日の夜メールが未来から送られてきた。
だから私の家にいるわけなんですよ。
それにしても未来は失礼だよね…??
私をなめないでって話だよ…。
ま、でも現に私は寝坊をしちゃったんだけどね??
「それにしてももう卒業だよ…」
と、しみじみと呟く未来は真っ青な空を見上げている。
私も未来と同じように空を見上げる。
「そうだね……。」
私は静かに返事を返す。
「ってもうこんな時間!
零!ダッシュで行くわよ?!」
急に走り出した未来。
「ちょっと速いって……」
と、私は息を切らしながら未来を追いかけていた。