ねぇ…先生。。





私は一度深く深呼吸をした。



「垣本くん…ごめんね?

垣本くんの気持ちは嬉しいけど、
その気持ちに答えることはできない。」


垣本くんに頭を下げた。



『いや、やめてくれよ。

顔上げろって。』


垣本くんに言われて私は頭を上げる。



「じゃあ私、帰るね??」


静かにその場を去ろうとした。



『ちょっと待てよ。』


そんな低い声が聞こえて腕を掴まれた。



「え…垣本くん??」



『なんで?俺じゃダメなの??』


悲しそうな垣本くんの声。



本当にごめんね…?


私にはあの人しか考えられないの…



「うん…。ごめんね?」


また謝る私。



『謝んなって。

でも西城って彼氏いないだろ??』


彼氏いないだろと聞かれて頭に思い浮かんだあの人。


でも彼氏ではないよね??



「う…ん。いないよ。」



『好きなヤツは??』



「……いるよ。」


正直に答える私はバカなんだろうか…?




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