ねぇ…先生。。






『朝倉先生もどうぞ』


と、伊藤ちゃんに言われ一歩前に出た先生。



『俺からも卒業おめでとう。


俺の教師としての初めての授業は
ここの学年だった。

緊張してガチガチだった俺の気持ちをほぐしてくれたのはお前らでした。


こんな頼りない先生を
先生として見てくれて嬉しかった。


このクラスの副担であっとことを
誇りに思います……』


敬語なんて使っちゃていつもよりも真面目な顔をしている先生。



『ここでお前らと出会って
過ごした時間を俺は一生忘れないと思う。


教師という職業の中で
お前らと笑い合っている時間は
本当に楽しかった。


お前らを見てると
自分の高校時代を思い出して
すごく懐かしい気持ちになった。


いつか大人になったとき
ここでの青春時代を思い出して。

きっと笑顔になれるから

きっとそれを糧に頑張れるから』


いつのまにか先生の目からも涙が溢れていた。



『それでは俺の一番好きな言葉を』



先生の好きな言葉…



あれしかないでしょ…??



『大丈夫』


”大丈夫”



ほらね…?



私の思った通りだった。


きっと今の言葉で不安の中から立ち上がれた子が何人もいるんだと思うな。








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