ねぇ…先生。。






私は立ち上がり黒板の方へ行く。



『なぁ…零…??』


先生は太くてしっかりした腕でまた、私を包み込んだ。



『俺…お前に言わなきゃいけないことがある。』



先生の言葉を聞いた瞬間胸のドキドキの速さが増す。




『お前に触れるのは1ヶ月ぶりだっけ?


ホントあの時は心配したんだからな。』



先生の息づかいがよく聞こえる。



「………ごめんなさい。」


口から自然に出た。



『まあ悪いって思ってるなら許す。


でも、もし俺が見つけられなかったときのこと思うとどうしようもなく不安になる。


お前が横にいない日々はヤバかった。



何やってても必ず零が頭の中にいて

何回零に電話かけようと思ったことか…。』



先生………??


そんな風に思っててくれたの?


私だって先生に何回電話をかけようと電話番号をプッシュしただろうか…。



臆病者の私は最後のボタンが押せなくて先生に電話をかけることはできなかった。



『いつか零が頼ってここに来るんじゃないかって思って毎日調理室で仕事してた。


なのに零は全然来なくて、

たまに見かけるお前はいつも笑ってた。


なのに授業中は外を哀しい瞳で眺めたままだった。』



私…ってそんなに悲しそうだったのかな?


全然気づかなかったよ……。






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