ねぇ…先生。。
先生は言葉を続ける。
『俺の我が儘を聞いてほしい。
俺のために料理を作ってほしい。
俺の隣で笑ってほしい。
すごく贅沢な我が儘だってことくらい百も承知だ。
だけど俺には、零が必要なんだ。』
私の目からまた溢れだした涙。
”俺には零が必要なんだ。”
この言葉が頭の中で何回もリピートされる。
こんな言葉を大好きな人に言われて嬉しくない人なんていないよね?
私は先生から離れて目を見つめる。
「私にも…先生が必要です。」
と、言って触れるだけのキスをした。
先生は目を開けたままで、
「目…くらい閉じてよ。」
と、照れ隠しで言ってみた。