ねぇ…先生。。
第4章
信じてた
「れ―いっ!帰ろうよっ!!」
授業後いつも通りに調理室にいると未来が入ってきた。
「今日は早いねっ」
私は鞄を持って未来に近づく。
未来は何も言わずにただ、微笑んだ。
どうして私は気づかなかったんだろう…。
いつも一緒にいた未来の変化に、
どうして気づいてあげられなかったんだろう…。
「じゃあ―ねっ!せんせっ!!」
「ばいばーい」
私と未来は調理室を後にする。
「ねぇ…??屋上寄ってかない?」
「ん。いいよ??」
普段ならすぐに家に帰るのに…。
なんかあったのかな……?
私は、こんな風にしか思っていなかった。
【ギーッ】
屋上の重い扉を押す。
未来は何も言わずに屋上に敷かれた芝生の上に座った。
私も未来の隣に腰を下ろす。