あなただけのうさぎになりたい
「ふっ」


先輩は少し意地悪そうな優しい笑みを見せた。
ホントヤバい。
今が一番幸せ。


「瑞希ちゃんも飲む?」


先輩が耳元で言いながらビールを差し出してきた。
確かにこの部屋は大音量で聞こえにくいけど顔近すぎ!!


「あたしビール飲めません」


「一口飲んでみりぃ」


安西先輩にも言われて仕方がなく一口飲んでみた。
猿渡先輩が「どう?」って聞いてきたから「苦い」と答えながら苦笑いをした。

でも間接キスに少しドキドキした。


「向こうのソファーに座ろうか」


「はい」


あたしと先輩は真ん中のソファーに座った。


「眠ぃー」


「少し寝たらどうですか?」


そう言うと先輩はあたしの膝に頭を乗せてきた。
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