あなただけのうさぎになりたい
「着いたから降りよっか」


「はい」


「瑞希ちゃんは何か欲しいのとかある?」


「大丈夫です」


先輩におごってもらう訳にはいかないし。


「3点で520円のお買い上げになります」


「ありがとうございましたー」


「このままガソリン入れに行くから」


「分かった」


少し沈黙が続くと…


「こいつね~。直接会ったらめっちゃ恥ずかしがるけどメールやったら強がっちょんばい」


と意地悪そうに言いながら頬っぺたをつっついてきた。


「毒とかね~?」


また意地悪そうに笑いかけてきた。


「なっ!ちょっ!その話は止めて下さい~」


恥ずかし~。
先輩絶対酔っちょうき。


「瑞希ちゃん。猿渡のあだ名知ってる?」


「………まーくんですか?」


少し考えて答えた。


「そぉばい。まーくんって呼んでみて」


「えっ?」


そんな……
まーくんだなんて直接本人に言いきらんし!!
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