天使のメロディー
「……ねぇ!優音ってば!!」
はっと気づくと、目の前に心配そうな顔の泉。
『泉ぃー。。どーしてぇー!!』
教室への帰り道、あたしは、いま起こったことを話し始めた。
奏野くんが変わってしまったこと。あの冷たい視線。
思い出すだけで、胸が締め付けられるような気分になった。
「なるほどー。でも、だめじゃん!ちゃんと確認しとかなきゃ!!」
『だってぇー。。昔と全然違うし…衝撃が強すぎて…』
「でも!そんなこと言ってたら、いつまでたっても真相がわからないよ!」
あたしは、男の子が少しニガテになっていた。
特に、さっきのような冷たい人。
あたしの希望は、打ち砕かれた気がした。
「とりあえず、昼休みもう一回会いに行こう!で、その時に、ほんとにその奏野くんなのか、確かめてみればいいでしょ!」
『…うん。。。』
あぁ、神様。嘘だと言ってよ。
あたしは、昼休みまで奏野くんのことで頭がいっぱいだった。