天使のメロディー
入学式が、始まった。
ここから、あたしの新しい生活が始まるんだ!
「続きまして、生徒代表の挨拶。」
やばい。。意識飛んでたw
壇上にあがったのは、ビックリするぐらい綺麗な男の子。
長すぎず短すぎない黒髪に、すらっとしたスタイル。背も高い。
その風貌に、あたしはくぎ付けになった。
なんか…見たことあるかも…
男の子が、しゃべり出す。
低くて、でも爽やかで、どこか懐かしい声がした。
『そんなこと…あるわけないよ。少女マンがじゃあるまいし…』
あたしの中に、一つ、疑惑が浮かんでいた。
その疑惑は、今、真実へと変わる。
「夢が丘高校新入生、生徒代表、奏野和斗。」
嘘…でしょ??
しばらく、あたしは衝撃で動けなかった。。
「優音ー!終わったよー!どうし…え??」
あれ?泉??
「と、とりあえず、クラス行こ!ほら!」
泉の声で、はっと我に返る。
頬に、何か冷たいものがある。。
触ってみると、それは涙だった。
『泉、あたし、見つけた。』
「優音?だいじょうぶ??」
あれは、奏野くん…
同じ学校に??
ピアノは?ウィーンは??
聞きたいことが、沢山あった。