不器用な恋
見慣れない、真っ白な天井。
保健室だ。
誰かに手を握られていた。
横を見ると、優貴がいた。
『由月!大丈夫か!』
優貴に真剣な眼差しで見つめられる。
『優貴。。。』
アタシは優貴を見つめ返した。
『マジ、、、ごめんな。』
優貴は落ち込んだ様子で下を向いている。
すっと身体を起こすと頭がクラクラした。
優貴はアタシの両肩を押さえる。
『まだ寝てろよ。』
アタシは無理矢理起きて、立ち上がるとまた身体中に激痛が走り、目の前がチカチカした。
ふらっと倒れそうになると、優貴がアタシを抱き抱えた。
『由月?大丈夫か?』
『……そんな優しくしないで。』
『え?』
『アタシにそんな優しくしないでよ……』
アタシは声が震えた。
自然と涙がこぼれた。
優貴はアタシの顎を少し上げてキスをした。
何度も何度も。
『…俺、由月に嫌われるくらいなら、死んだ方がマシ。俺には由月が必要なんだ。』
優貴は優しいような、悲しいような瞳をしていた。
アタシはゆっくり立ち上がり、ベットに座る。
『優貴、ごめん。やっぱり無理だよ。怖くて怖くて仕方ないんだ。また、裏切られるんじゃないかって、心のどっかで思ってる。このままのアタシじゃ、優貴と向き合えない。』
優貴はアタシをベットに押し倒した。
ガタッ!
『優貴?』
『俺はお前を裏切ったりしねぇよ!お前を一番に想ってるよ。どんなお前も受け止めるから!』
優貴の真剣な眼差しがどこか寂しげに見えた。
アタシは無理矢理起き上がる。