不器用な恋
恋と愛の違い

愛されて

愛斗は甘いキスをくれた。




『ん……由月先輩……』

アタシはゆっくり唇を離す。


『由月、でいいけど?』




『マジ?でも、先輩って呼びたいかな。』



『なんで?』



『なんか、由月先輩っていいんだよね。』


『愛斗、意味わからない!』


アタシは思わず笑ってしまった。





『由月先輩、好ーき!』

と愛斗は言って、唇を重ねた。







『さすがに、もう、この体制辛いかな。』


さっきから、アタシはソファーに押し倒されたままだった。



『あ、ごめん。』



愛斗は丁寧にアタシの身体を起こしてくれた。






『愛斗、もう帰る?』




アタシは愛斗に寄りかかる。


『由月先輩、俺が帰るの、嫌?』


愛斗はイタズラな笑顔で微笑む。



『一人とか慣れてるし、別に大丈夫だけど?』



『なんだよ〜…。俺帰る!』




愛斗はいじけた子どもみたいに、ほっぺをぷくって膨らませている。



『愛斗、また明日ね。』



玄関まで愛斗を送った。


『由月、また明日な。』

愛斗はそう言って、軽くキスをした。
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