不器用な恋
しばらくすると、牧原さんが来た。
牧原さんは、アタシや夕姫奈や唯達を担当してる、若い男の医者。
夕姫奈や唯達は大丈夫かな…
『姫城さん?何かご用ですか?』
“ 歩けるようになる可能性はある? ”
『あぁ。もちろん!時間は掛かるかもしれないがな。』
“ 今から、リハビリはできない? ”
『無理だな。姫城さんは脳や内臓へのダメージが大きくて、いきなり倒れたり、発作、重度の貧血、頭痛、呼吸困難、吐血などが頻繁に起こる可能性がある。』
“ 学校には、いつ行ける? ”
『激しい運動さえしなければ、明日にでもいってもいいよ。ただ病院から、通学すること。あと、少しでも気分が悪くなったら、早退して病院にくること。なんかあったら、俺か、中原に電話すること。』