不器用な恋
そのあと、牧原さんと中原さんは早々とICUを出てった。


そのあと、
急いだ様子でICUに入ってきたのは中原さんだった。



『姫城さん!これで大丈夫かしら?松葉杖。』



中原さんはアタシに合わせた松葉杖を持ってきてくれた。



アタシはメモ帳とペンをとる。



“ ありがとうございます ”



『いえいえ♪姫城さん、下着とか、部屋着とかいるでしょ?誰かに届けてもらったら?』




“ 届けに来てくれる人なんかいませんから。今から家にいってきます。 ”




中原さんは申し訳なさそうにアタシを見ていた。



『私も一緒に行きましょうか?一人では危ないので。』




アタシは頷いた。



『今から用意してきますね。』


中原さんは小走りでICUを出てった。



アタシはカーテンを閉め、用意されていた服を着た。



制服は血だらけだ。



替えの制服もとりにいこ。



『姫城さん?着替え、終わった?』



アタシはカーテンを開ける。



『似合っててよかった。その服、私が選んだのよ。』









中原さんはアタシを支えてくれた。


松葉杖を使っても、まだ上手く歩けなかった。



時間をかけて、アタシの家についた。



アタシは鍵をあける。
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