ありがとう

僕は、ヒゲの生き方を見ながら、自分がいかに小さな人間であったのかを知った。

自分に不都合なあらゆることを正当化しようとしては、周りを悪者に仕立て上げた。

父親も、母親も、兄も。何もかもを。

僕は過ごす日々の中で謝った。誰にと言うわけでもない。全てに対して、「ごめんなさい」と心で叫び続けた。
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