ありがとう

「君、話はある程度聞いた。とにかくひとまず交番まで来てくれるか」

心臓がみるみるうちに鼓動を早め、顔の周りが熱くなるのを感じた。

下手に動く前に気持ちを落ち着かせたほうがいいと考え、とにかく言われるがまま後ろを着いて歩いた。

僕が逃げ出すかと思ったのか、何度かチラチラと後ろを確認してきたが、それには目を合わせなかった。
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