*おベンキョの時間*
理杏君の顔が男になっていた。



碧色の瞳は獣が獲物を狙う鋭い目つき。



理杏君って尭耶さんではなくて…


私を狙ってるわけ?



訳分からないよ~


私は頬に掛けた理杏君の手を払った。



「理杏君は…尭耶さんがスキなんでしょ?」



「……でも…尭耶さんも父さんと一緒で嘘つきだろ?顔は好みなんだけど…嘘付
くヤツはキライ…」



「……」


「父さんは昔から嘘つきなんだ…女を口説くためなら平気で嘘を付く…独身だとか
…母さんを死なせたり…僕だって居ない時もある…でも…菜々香ちゃんのお母さん
とはマジらしいけど…それはどうか分からない」






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