*おベンキョの時間*
「何を言うつもり?僕は菜々香がスキなんだ!!」


「ハァ!?」


理杏君が菜々香ちゃんをスキ?


俺じゃあなかったのか??


「顔はあんただけど…嘘を付く人間はあいにく僕…嫌いだから…嘘の付けない…菜々香ちゃんをスキになった…」



「理杏君…??」
由愛子さんも瞳を見開いて理杏君を見つめる。



「あんただって…人としてのキモチがあるなら…生まれて来る子供の為に責任
とってその女と結婚するのが筋だろ?僕が慰めて来るから…あんたは引っ込んでろ!!」


理杏君が俺に牙を剥いた。



今までの冗談半分で俺を振り回していた理杏君じゃない。


本当に理杏君は菜々香ちゃんを愛している……


愛している男の瞳をしていた。




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