年下だっていいじゃない!
 今の私には、悠斗が怒っているようにしか思えない。

 「それは誤解で!そ、その・・」

 「何?」

 上手く言葉が出てこない。

 「用がないなら帰れよ」

 低く、冷たい。聞いたことのない声。

 嫌われた。

 悠斗に、嫌われちゃった・・。

 「ごめん・・私、帰るね」

 でも、これだけは言わないといけない。

 「悠斗の事、嫌いなんかじゃないから!むしろ,好きだからっ!」

 部屋の中に居る悠斗にしっかり聞こえるように。

 大きな声で、そう言った。
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