アイシング、マイラブソング
しばらくそのままでいると、
千架がおもむろに僕から体を離しながら言った。


「実はオミヤゲはないんだけどね、クリスマスプレゼントがあるの」


ドキン


「そ、そうなの…?」


実は、

僕は考えに考えすぎて決めかねて、

結局用意していなかった。


―良く考えたらサイテーだ!何でもいいから買っときゃよかった!


後悔したってもう遅い。

そうこうしているうちに千架がポケットから何かを取り出した。


「コレ。悠もつけてくれる?」


それは『C』のロゴが入ったストラップだった。


「あたしはコレだから」


千架が出したケータイには同じストラップの『Y』バージョン。


「あ!名前のイニシャルか!」

「気付くの遅―い」


繋がってる感が良い。

いつも千架を感じることができると思った。


「ありがとう!うれしいよ。今すぐ付ける!」

「ホント?良かったぁ」


有言実行、ポッケからケータイを出すとスルっと通してすぐ付けた。
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