アイシング、マイラブソング
♪ハッピーショップ
 ラッキーショップ
 その名はパティー
 楽しいオカイモノの
 おてつだい~



千架と僕は自転車のニケツをしながら陽気に歌っていた。


パティーとは
何でも売っている大型スーパーのこと。

食料品も服も雑貨も
家具も電気も飲食店も
しっかり揃っている。

地元民が集う場所だ。


「悠ヘタクソ!」

「悪いけど中学3年間、音楽2ですから」

「う、わ~…」

「やっちゃったみたいな言い方やめて」

「ごめんごめん!」


千架は僕のママチャリの後ろに背中合わせで乗りながら、歌を口ずさんでご機嫌な様子。


時々頭をもたれかけてきたりして、

それがまたうれしかった。


川沿いの散歩道。

2月だけど、風が無くて昼の日差しが心地良かった。

近所にこんな道があったから、

昔から憧れていた。

彼女ができたらこうやって走りたいなぁと。

念願叶って僕も上機嫌だった。


「千架、落ちないでね」

「悠が安全運転してくれれば大丈夫だよ…あっ、何するの!」


わざと蛇行運転したりして。

こういうの、楽しい
< 116 / 271 >

この作品をシェア

pagetop