アイシング、マイラブソング
「ありがとう…男のくせに女々しいよな…」


「なに、いきなり!?心の声を出してくれなきゃ分からないから!」


「気を引こうとしたんだ。帰ってきたらお願い聞くだなんて…女みてえだ」


「なぁんだ。あたし、かわいい悠もすきだよ?」


「かわいいはイヤだ!カッコイイにして!」


「え~…」


「すいません、カッコ良くないっス…」


「認めるの早いなぁ」



二人に笑顔が戻った。


自然に手が繋がれて、

人気がないのを見計らってこっそりキスをした。


隣に千架が居る現実は温かい。



―何があっても離さない。



照れくさいから

言わない代わりに
握る手にぎゅっと力を込めた。



その時見上げた夕時の一番星が
まるで千架の存在みたいに眩しかったのを覚えている。
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