アイシング、マイラブソング
夏の教室は蒸し暑い。

祥のクラスは窓の外に木がなくて、陰ができなくて
…っていうのが原因かは不明だけど特に暑い。

県立高校だからかクーラーなんかない。


うちわは必需品だ。


「暑いぃ…ゆーう、扇いで」


「めんどくせぇよ」


「お前勉強しねーんだろ?扇いでくれないなら目障りだから失せろ」


「っとに祥は口が悪いな!!軽くショックだわ」

「口悪いのは今に始まったことじゃないだろ」


「じゃ、一問解くごとに、ひと扇ぎ」


「チッ…マジ目障り」


「フフン」



それにしても

教室に祥と二人きりだなんて
余計に暑苦しくて仕方ない。


まぁ暇潰しでヤツにくっついてきたのは自分だけど。



―女の子でも居ればなぁ



なんて思っていると。
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