アイシング、マイラブソング
「三上なにやってるの?」
千架がくすくすと笑った。
「はは、やっちゃった。」
それだけでうれしかった。
ほとんど日暮れた灰色の梅雨空。
雨はほとんど止んでいた。
駅前まで
隣同士並んで歩く。
その間、
僕はずっと迷っていた。
―メアド…聞いていいかな…?
ちらちら様子をうかがう。
―やっぱかわいいなぁ、この子。
バカみたいにメアドのことが吹っ飛んで、メロメロになった。
途中、千架が自転車置き場へ吸い込まれるように入っていった。
僕は徒歩なので無意識にその手前で立ち止まった。
「あ、あたし自転車なんだ。三上は?」
「歩きだよ」
「そっか…」
―まぁいっか。
元々、憧れで終わる存在だったんだ。
これ以上関わったら絶対にハマる。
フラれて終わるくらいなら、
ここで終わっておいた方が思い出は美しい。
「じゃあ、な~」
僕は潔く手を振った。
大きく、大きく、
手の平で千架をかき消すように。
千架がくすくすと笑った。
「はは、やっちゃった。」
それだけでうれしかった。
ほとんど日暮れた灰色の梅雨空。
雨はほとんど止んでいた。
駅前まで
隣同士並んで歩く。
その間、
僕はずっと迷っていた。
―メアド…聞いていいかな…?
ちらちら様子をうかがう。
―やっぱかわいいなぁ、この子。
バカみたいにメアドのことが吹っ飛んで、メロメロになった。
途中、千架が自転車置き場へ吸い込まれるように入っていった。
僕は徒歩なので無意識にその手前で立ち止まった。
「あ、あたし自転車なんだ。三上は?」
「歩きだよ」
「そっか…」
―まぁいっか。
元々、憧れで終わる存在だったんだ。
これ以上関わったら絶対にハマる。
フラれて終わるくらいなら、
ここで終わっておいた方が思い出は美しい。
「じゃあ、な~」
僕は潔く手を振った。
大きく、大きく、
手の平で千架をかき消すように。