アイシング、マイラブソング
できるだけ平静を装って聞いた。

だが、胸騒ぎは止まらない。




「ねえ!メアド、教えて?」




そう叫んで千架が駆け寄ってきた。




―マぁ ジで~??!




もう言葉も何も失って、

無意識のうちに赤外線で連絡先の交換を終えていた。



「美和に聞いといてって言われて…美和にも教えていい?」



とりあえずうなずいた。

理由なんて何でもいい。

彼女と繋がりが出来た。


―どうしよう。
―どうしよう、
―どうしよう。


呪文のように、

特に意味もなく

ただただ心だけが焦っている。
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