アイシング、マイラブソング
そんな中、卒業を前に学校で式の練習があった。


校歌や卒業の歌を歌いながら

また千架を思い出していた。



―やっぱり俺は歌がヘタだな…


―千架は歌が上手くて、


―歌が好きで。


―だからプロになりたがってる。


―そのために俺と別れる決心をして…


―美和が『何でもっと引き止めなかった』って言ったけど、




―引き止めて、もし戻ってきたりしたら「夢ってその程度の気持ちなの?」って逆に冷めていたかもしれない。




―千架…


―俺は千架の夢の応援に徹する。


―千架が好きだから。



♪いざさらば~

 さ~ら~ば~と~もよ

 かがやかしい~
 
 あすのひのため~



学校卒業の歌詞なのに
サビの一部分に感情移入をしてしまった。


高校卒業よりも

千架から完全に離れることが悲しくなった。
< 232 / 271 >

この作品をシェア

pagetop