アイシング、マイラブソング
「あ…」



千架と離れることが頭をよぎった瞬間、ふと思いついた。




―最後の…見送りくらい行ってもいいかな…?




家族や友達なら誰かは必ずするはずだと思い、

さっそく式の練習後に唯一お供できそうな美和に出向くか聞いてみた。




[千架ね、誰にも来てもらわないんだって。あたしも行かないし]


ガーン




唯一の希望は絶たれた。



だが旅立ちの日付は聞いた。

3月最初の日曜日。



―また2択…



勝手に見送りに行くか、行かないか…。




―最近こんなんで悩んでばっかだな…


―これも青春か…?




そう自分を慰めながらトコトン悩み呆けた。
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