アイシング、マイラブソング
「…ありがとう…」



気付けば涙が溢れていた。

祥は僕を気遣って、見て見ぬ振りをしてくれている。


ふたりの思い出がどっぷり詰まった、僕らの歌。



千架を好きになって本当に良かった。



今、心からそう感じていた。





   悠!





名前を呼ばれた気がして、今一度CDジャケットに映る千架を見た。




僕の顔を見て、


彼女が微笑んだ、


気がした。









【おわり】
< 269 / 271 >

この作品をシェア

pagetop