アイシング、マイラブソング
―めちゃくちゃカケだ!



僕は傷つきやすいタイプだ。

そんな大それたことをして良いのだろうか。


―音信不通になって、フツウに終わる気がする…

まだ何もしていないのに溜め息が出た。



祥は何人かの女の子と付き合ったことがある。


やつは飄々(ひょうひょう)としていて、

クールだけど根は冷たくないから案外モテるのだ。

それに、こういうことに関していちいち傷つかない。

ダメならダメで終わりと割り切れる。



性格がまるっきり正反対のヤツの言葉を受け入れていいものか…。




「すきなの?」




ぎくっ




僕の混乱を煽るように、祥が根本的な質問を繰り出した。
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