アイシング、マイラブソング
「…わからない」




本当にわからなかった。


千架のことが好きなのか。

かわいいと思うし、

一緒にいられるとうれしい。

駅で探してしまうくらい会いたいし。



この気持ちは何なのか。



ただ…




「気になるんだよね…」




ボソッと僕がつぶやくと、

祥がにやにやしながら言った。



「男ならやってみろ。もし失敗したらさ、焼きそばパンおごってやるから」



この日の昼、
買おうと思ってたのに売り切れてしまった焼きそばパン…



「いくらなんでもモノに釣られやしないぞ!」



と言いつつ、


―男なら…男からやるべきだよな?


なんて、

メールしてみよう

という気になり始めていた。
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