アイシング、マイラブソング


昼下がりの夏の太陽がじりじりと肌を焼き、

汗が泉のように体中から湧き出てくる。


僕は一人、
学校のグラウンドに佇んでいた。


空を見上げると飛行機雲が横に一本、空に境界線を作ってる。


暑さでもうろうとしながらも、線の上側にある太陽光線の中に千架を見た。




「会いたいなぁ…」




初めて遊んだ日から二週間が経った。


あれからは以前がウソのように、ほぼ毎日メールをしている。



[はぁ…今日は歌のレッスン厳しかった…]

[はちみつがノドにいいんだって!]

[カラオケか~あたしカヨちゃん得意だよ!行こ行こ♪]



…なんて、

可愛らしいのばかり返ってくるから嬉しくて仕方ない。



―やっぱりハマっちゃったな…



多分もう
自分の気持ちをセーブできない。


フラれる怖さを上回る
『好き』
が姿を現し始めていた。




「三上!」




―ほら、幻聴まで…。



しかし、どうしても千架に呼ばれた気がして、

声のした方を思い切り振り返った。
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