アイシング、マイラブソング
海までは地元から1時間ぐらいかかる。


電車の中では、
千架が窓の外を見ながら映画の時みたいに目を輝かせていた。


「海なんて久しぶりだなぁ。今年の夏行ってないし。秋だなんて新鮮♪」

「そうだね」

「秋の海がいいって、誰に聞いたの?」

「あぁ…祥に…」

「一ノ谷君って意外とロマンチストなんだね」


僕は彼女を誘うメールを

[秋の海は夕陽がキレイらしいよ!一緒に見に行けたらいいな~…来週の日曜日あたり、空いてたら行ってみない?]

と送っていた。


本当に祥さまさまだ。


成功したら何か…焼きそばパンぐらいオゴってやらねばバチが当たりそうだ。
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