アイシング、マイラブソング
「三上、来て来て!」


手招きされて寄ってみた。


「カニだよ!」

「ちっちゃ!」

「タラバいないかな~」

「いるわけねーじゃん!」


「あ、見て!」


子供のように無邪気に目移りする千架。

「今度はなに?」

「キレイな貝だ♪」


彼女が見つけた貝殻は白地に褐色のマーブルが入った巻き貝だった。


「これあげる」

「ありがとう」

「三上からもちょうだい」


「よし、これよりキレイなの探してあげる」


「わぁい♪」


貝殻ひとつでこの笑顔が見られるならお安い御用だ。
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