アイシング、マイラブソング
「ねえ、三上」

「へっ?」

どく

どく


「こっち見て!」


「えっ?」



「目つむって!」



「えぇ?!」



僕は告白を遮られて気が動転し、

言われるがままに千架の方を向き

ぎゅっと目を閉じた。



どくどくどくどく





「今から『好きな人』を指差し合いっこしよぉ!!」





「えっ?」





「せーの!」





訳も解らず、

でも『好きな人』だから迷わず、

さっきまで隣にいた千架の方を指した。



―ん?

―んん?

―好きな人を?

―『指差し合い』っこ?

―ねえ、コレって

―ねえ…まさか…!


ドキドキドキドキ


ふっ と目を開けた。
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