アイシング、マイラブソング
「藤堂…」

思わず名を呼んだ。



一番に瞳に映ったのは、

顔を真っ赤にして

僕を指差す千架だった。



「「ホントに?」」


ふたりハモった。



「「ウソ―!」」


二言目までハモった。



信じられなかった。



―藤堂も、俺を好き…?



「藤堂、ホント?」



千架は黙ってゆっくり頷いた。


「からかってないよね?」


「…当たり前じゃん」



「好きって…あの『好き』?」


もう言ってることが解らなくなる。



「『あの』って『どの?』って言うと、えっと、『恋』の…」


「たぶん三上と同じ『好き』だよ」


「マ…マジですか…?」



真っ赤な頬の千架が、にこっと笑って応えた。
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