小さな恋の、小さな話
束縛がとにかく酷い。
酷すぎてどうしようもない。
「確かに喋ってたけど委員会のことを話してただけだ」
「…」
リンは俺の目を
眉間にしわ寄せてじっと見る。
俺は本当のことを言っただけだから
目をそらしたり泳がせたりしない。
「そう。ごめんね」
リンはどうやら信じたのか
ほっとしたような表情をした。
俺達は学校の門の前にいる。
「じゃあ、帰るか」
「うん」
無邪気な笑顔を見せるリン。
こんな彼女だけど
どうしようもなく好きな俺がいる。