不器用な君と不機嫌な私
騎馬戦と少女たち
女子の種目は午前の騎馬戦で最後。
男子は午後と決まっていた。
そして騎馬戦まであと少し。
やっぱり心配をふりきることはできなかった。
「あ」
「…あ」
ため息をつくと、そこには仲本がいた。
白いポロシャツがよく似合ってる。
「おはよ」
「おはよ…って今11時だよ」
「じゃあなに、俺にこんにちわとでも言えっていうの?」
「いや別にそういうわけじゃないけどね、そんか言い方しなくっても…
っていうか、
仲本どうかした?」
「別に、なにも。
………」
おかしい、
これは絶対なにかあるでしょ。
この人、わかりやすすぎる
「藤原さん、」
「ん、なんでしょう」
「騎馬戦、気を付けなよ」