不器用な君と不機嫌な私

驚きを隠せない郁だけど
私は構わず抱きしめた



郁、


私やっと仲直りできたよ


でも、それも郁のおかげ

友達を大事にしようって


そう思えたから


「負けちゃった」


「えええっと、見てたからわかるけどー!
どうしたのーっ!?」


「あのね、あの子たちと
ちゃんと」


「それも、見てたらわかるんだからー!
もー、よかったね!かおりん!」



なんだ、郁にはもう伝わってた


そして郁は私の背中を優しく撫でる。


少しだけ恥ずかしくなったけど


郁がいつものように


かおりんと呼んでくれるから


嬉しくなって

私も笑える


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