不器用な君と不機嫌な私
「えっ」
まさかとは思ったけど
やっぱりそのまさかだった。
後ろを振り向くとそこには息を切らした藤原さんがいた。
「私ねっ!
無事解決した!」
顔を赤くして、嬉しそうにそう言い切る藤原さん。
「あ、それ、
よかったね」
「反応うっす。
別にいいけど。
あ、もうリレー?
がんばれ!
ん、じゃあね」
そう言って立ち去ろうとした
しまった、もう少しだけ
喜んでおくところだったのか
でも、そんなことより
ーーーー考える前に動け!
うるさくてお節介な柳瀬の言葉が頭をよぎる
うるさいよ、柳瀬
「えっと…?」