不器用な君と不機嫌な私
*終わりのはじまり
郁のこと。
郁はあの日まで、
幸せだった。
優しいパパとママがいて
いつも、
郁は可愛いね、綺麗だね
って言ってくれた
家に帰れば、あったかいご飯が待っていて
誕生日には
ケーキの前で写真を撮った。
クリスマスは
サンタさんがやってきて
郁の欲しいものをいつもくれた
でもそんなサンタさんも
あの日から
来なくなったんだ
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郁のこと。