不器用な君と不機嫌な私
ドアのベルが鳴って
なんとなくアキだとわかってしまった。
出たらいけない、わかってるけど
もう一人の郁が言う。
「会っちゃえば?
だって、
キョンはかおりんのこと好きなんだよ?
いいじゃん、奪っちゃいなよ
郁だってほんとはかおりんが疎ましいくせに。
かおりんさえいなければって
思ってるくせに」
違う、思ってない、そんなこと、絶対に思わない
考えちゃだめ、消えて、消えてよ
郁はかおりんが大好きなの
だから、疎ましいなんてーーー。