不器用な君と不機嫌な私

わかってたのに。



夏休みが明けて、


郁は学校に来なくなった。


メールをしても、電話をかけても、出ることはなくて


ううん、違う


メールが返ってきてしまうんだ


それが、拒絶でないと


信じることしか

私にはできなくて。



あんなに明るかった先生も


あの夏祭りで見たときと同じ


無理やり作った笑顔ばかりするようになった。




ねえ先生、


先生はもっといろんな笑い方
を知ってるはずだよ



どうして、そんな悲しそうな顔をするの。












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