不器用な君と不機嫌な私


もうこれ以上誰も
傷ついてはいけない


きっと彼女が


俺の気持ちを知れば


また傷つく、

そして

どうすればいい、なんて


悩んでしまうから



それなら、


もし好きでいることをやめることで

一人でも少しでも

傷つかずに済むのなら


もう、俺はいいんだ。


藤原さんを好きになれて、
気づくことができて


もう十分幸せだから


だから最後に

震える彼女を抱きしめるくらい

許してくれよ


もう、これで終わりにするから。



「藤原さんは、何も悪くない、大丈夫だから、」



だからせめて


今だけ


俺に体を預けて欲しい





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