不器用な君と不機嫌な私
三人の輪
「かおりん、おっはよー!」
次の日、郁は
いつものようにやってきた。
目の前の光景が嘘のようで
まばたきを忘れてしまいそうだった。
「あれーっ?かおりん?
どうしたのっ?
あ、もしかして!
びっくりしてるんでしょーっ!」
なんで、
なんでそんなふうに、
笑ってんのよ
「なに、それ」
「えーっ?」
「わけ、わっかんない…!」
悪いけど、郁
今、これっぽっちも
嬉しいと思ってないよ、私
気がつくと私は
席を立っていた。
「かおりーん!?
やだ、ちょっと!
どうしちゃったのー!?」
「郁、お前、」
「あ、キョンだーっ!」