不器用な君と不機嫌な私


でも、どうやって泣くんだったのか


思い出せない


いつも、無意識のうちに


涙が溢れてくるから


でも、わかんない



悲しすぎて、


自分の思いが

届いて欲しい場所が
あまり遠すぎて



好きになったのが


間違いだったの?



先生だからとか、生徒だからとか


そんなの考えたって仕方なかったんだ

最初から


先生の気持ちが誰かに向けられることなんて



なかったんだから


それじゃあ私、無駄だったの?


初めから叶わない恋してたの?



気が付くのが遅すぎたんだ



先生の郁への思いを

受け入れるチャンスは何度もあったのに


私が見て見ぬふりなんてしたから


諦めたいよ、諦めたいのに



先生の笑顔が頭から

離れないよ



「藤原さん、」




< 228 / 303 >

この作品をシェア

pagetop