不器用な君と不機嫌な私


今さら

仲本のことがわからない

なんて、馬鹿げてる



先生のときと同じように



私、本当は知らないふりをしていたんだ



こんなこと思ってはいけないかもしれない。



できることなら、

仲本の言葉で聞きたいと思ってるなんて。



でも、気持ちを伝えられたからといって



私はどうすることもできないじゃない


それをわかってて、

しかも私が先生を好きだとということも

知ってるなら


言えるはずないのに。



私だって先生に、気持ちを伝えられないのと同じなのに。



望んではいけない


だって、誰かが傷つくことが

わかりきってることだから



私の願いは、誰かを傷つける。



でも、


私だって



傷つきたくないよ

















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